教本
15361
page-template-default,page,page-id-15361,bridge-core-2.1.7,ajax_fade,page_not_loaded,,qode-title-hidden,qode-theme-ver-20.4,qode-theme-bridge,disabled_footer_top,qode_header_in_grid,wpb-js-composer js-comp-ver-6.1,vc_responsive

書道書体の説明

icon-kaisho

楷書

「古典」の臨書。それは、石碑、法帖として、古来より現代に引き継がれてきた、私たちの文字を学ぶ姿勢。その流れにある「書」を教本に沿い、学びます。まず始めに、唐の時代に完成された規範的な「楷書」を通し、紙面に現れる、自身の筆跡と対峙します。それは、手本とする「古典」との出会いの始まり。ここで学ぶ楷書は、始まりでもあり、書道において、常に振り返るべき、基本の古典であります。

icon-gyosho

行書

筆に幾分か慣れてきた頃、書聖として知られている王羲之の「蘭亭序」を通し、「行書」という書体を学びます。筆による、その一画、一画への動き、文字から文字への呼吸。言葉として、生きた線。そのように綴られた名品の筆跡を良く観察し、臨書に臨みます。「蘭亭序」以外にも、教本には、多様な筆意としての筆跡が、時代や人の違いによる、多様な魅力に満ちた行書を書してまいります。

style-sosho

草書

草書。草とは、茶道の世界など、稽古の基本を学び、身につけ、最終的に、自ずと自然に立ち振る舞う所作に、使用される事があります。書道においても、同様。ただし、現代では、ほとんど使用されず、判読も困難な書体。しかし、草書は、日本特有の「ひらがな」の源であり、漢字においても、その表現力は、自在な曲線、線芸術として、魅力に富んでいます。

icon-reisho

隷書

紀元前より存在していた書体です。漢字の書体は、時代、その目的により変化してきました。封建的な社会が広がりをみせてゆく中で、隷書は、竹簡や、絹に書され、石に刻され、様々な表情が、歴史的資料として、考古学上の研究の上、貴著な存在です。紙面に筆で書くという行為以前の筆跡は、今までの筆の扱いとは異なる技法が、必要となります。その技法、その文字の歴史的背景を学びます。

icon-tensho

篆書

漢字には、「格」があると言われています。では、一番上の格は、何か。それは、一番古い文字。

一番古い文字は、「篆書」という書体。各王国の誇り、記録を先祖代々へ残す素材として、石に刻しした。あるいは、青銅器に鋳造しました。篆書は、早く書くためではなく、記録を残すため、揺るぎない事実を記すために使用されました。その書体がいかにして、先の隷書、草書、行書、楷書へと変化していったのか。そのような疑問も、学びの感動です。

icon-kana

仮名

草書の説明の中で、少し触れましたが、漢字の草書が源になり、主に、手紙の中に、和歌を書き記し、人と人との思いを伝える書体として、自然に、必然に生まれた書体と言えましょう。万葉集の時代までは、漢字は、和歌の記録とし、単に漢字の音を使用していました。平安時代には、記録ではなく、その時代を生き、和歌を通し、互いの意思、気持ちを伝える大切な手段となり、いかに美しく、気持ちの移ろい、自然の美しさを筆による線にて日本独自の美意識を得た名品を鑑賞しつつ、手本とし臨書いたします。